玉山国家公園からの眺望。草むらに自転車が停まっている、彼方に緑の山々の連なりが見える

遠藤やすひろ

10 24

海外自転車旅のススメ

累積標高10,000m~台湾再訪~(その7)

2008/8/13(水) 東埔温泉~阿里山

 実は今日の行程、ちょっと不安です。。。

 資料から見ると、標高差2,000m近い登りです。しかも地図を見る限り、途中でやめたくても泊まれるようなところはありません。塔塔加までは登りきるしかありません、、、まぁ、頑張るしかない。

 出発するときに、あのおねえさんが見送りに出てきてくれました。ここのホテルの人たちは皆さん親切でした。田舎のいい人たちって感じです(^^)

 同富までは7kmの下り。後のこと(つまり、その後の登りのこと)を考えて、ほとんど惰性で下ります。標高で300m程下ると、さすがに暑さを感じますが、今日はすぐに涼しくなるでしょう。

 同富まで下ると、目の前に壁のように立ちはだかる山が見えます。まずはこれを越えていかないと。

 ここを越えても、たかだか標高1,500m。その後に1,000m以上の登が待ってます(^^;)

 今日は日差しが強いので、まともに陽を浴びるところだと体力の消耗が激しいです。一方で、道の方はわりと安定した勾配で標高を稼いでいきます。じわじわ登っていくと、眼下に同富の町が見えました。

山登りの途中、自転車を止めた道端から眼下に同富の町を見下ろす。

下から見上げたときは「あそこまで登るのか、、、」とうんざりしたけど、上から見下ろすときは「よっしゃ!ここまで来た!」と気合いが入ります(^^)

細く、大きく曲がっている上り坂の途中、車道の脇に自転車を停めている。

 道路の勾配はそこそこで安定したペースで走れます。トコトコ登っていると、昨日、宿で一緒だった香港からの一行が、追い抜いていくときに声をかけてくれました。

頑張るよ~!

 そこからしばらく行くと「玉山国家公園」の碑がありました。

金色の文字の彫られた「玉山国家公園」の碑の前に自転車を停めている。

ここから先、塔塔加を越えるまで町らしい町はありません。ひたすら登るだけ。

 少し先に行くと展望のよい場所があったので寄ってみると、先ほどの香港の方々もいました。
「一緒に写真を撮りましょう。」と言われたので、皆さんと一緒に記念撮影。合歓山の時といい、このようなお誘いは嬉しいことです(^^)

やはり皆さん自転車には興味津々といった感じです。

公園内で3人の女性と1人の男性が自転車を見ている

自転車の方も記念撮影。

玉山国家公園からの眺望。草むらに自転車が停まっている、彼方に緑の山々の連なりが見える

ホントは後ろに玉山とか見えるのかな?ちょっと雲がかかってました。。。残念。

 さて出発。

香港の御一行さまと別れるときに冷たい水まで頂いちゃいました。ホント感謝感謝です(^^)

 それにしても、この道はなかなか登りやすい道です。勾配が安定していて、アップダウンが少ないからかな。でも塔塔加付近になれば、武嶺(合歓山)みたいに厳しい登りがあるのでしょう。無理せず気を引き締めて行かないとね。

 2,000mを越えるとさすがに空気の薄さを感じ、若干ペースも落ちてきました。でも勾配は相変わらず5%程度なので、ペースが乱れることはありません。昨日、休んだこともあって、脚も快調です(^_^)v

 途中「夫妻樹」というのがありました。

表皮の全くない枯れているような樹が2本立っている

どこの国にもあるんだねぇ「夫婦XX」みたいなのが。

「よし、あと(標高で)200mくらいか?」と思って登っていると「塔塔加」の文字が。

あ、あれ?もう終わりっすか??

塔塔加の標高は、2,610mだそうです。。。

木々の密集した薮の脇に立つ、「塔塔加Tataka」「標高2610公尺」とかかれた表示版の前に自転車を停めている

なんか、またあの本に騙されたかなぁ。まぁ、逆にいつまでたっても峠に着かないよりはいいけどね(^^;)

 というわけで、意外とあっけなく登っちゃいました。これでも乗鞍に近い標高なんだけどねぇ。慣れって恐ろしい、、、

 でもホントここまでは登りやすい道でした。九十九折りの道なので自分が登ってきた道を遙か眼下に見ることができるし、走った満足度は高いかも、、、標高に関する満足度はいまいちでしたが(笑)

 武嶺の場合は、登りにくさもあるのかもしれませんが、一度、3,000mを越えるところを経験してしまうとダメですね。どんどん壊れていくのがわかります(^^;)

 思っていたより早く着いてしったので、玉山が望めるという場所まで行こうとしたのですが、途中のゲートで警官みたいなのに止められまてしまいました。入山許可みたいのがいるのかな?なんだか理由がよくわからなかったのですが、天気も怪しくなってきたので、そのまま阿里山へ向かうことにしました。

 阿里山までは約20km。緩やかな下りでペースよく走ると、程なく到着。阿里山は観光エリアが設けられていて、そこへ入るにもお金がかかります(自転車は150元)。観光バスもたくさん来ていて、日月潭同様、台湾有数の観光地であることを実感しました。

 適当に安宿見つけて入ってしばらくすると、ものすごいスコール。

 う~ん、なんとなくこっちの天候が読めてきたぞ~午後になると必ず来るからね~スコール。しかし、こうも雨がひどいとビールも買いに出られません(T_T)

 おとなしく部屋で雨が止むのを待つことに。

 しかしこの部屋、今回泊まった宿の中では飛び抜けて狭いかも。ベッド以外のスペースって1畳くらい?もっとも、観光地で800元の部屋だから文句は言いませんけどね。。。

 さて、やっと雨が止んだので夕食に出ました。適当に入ったお店ですが、観光地らしく日本語のメニューが出てきました。こちらではよく「四菜一汁」とか「五菜一汁」といったセットメニューがあるのですが、単品の価格と比較すると、ちょっと割高な感じです。
 なので単品で三菜一汁を頼んでみました。もちろんごはんにビールもね(^^)

 しかし、、、一汁のつもりで頼んだ鍋が出てきた時点で大後悔。。。

 単品メニューには「大」と「小」があり「小」を選んだのですが、、、なんですか?このフルサイズ鍋は、、、(ショックのあまり写真撮り忘れました)

 その後に出てきたおかず(三菜のつもり)も日本なら普通に出てくる一皿分はゆうにあります。おかず三品はなんとかクリアしましたが、鍋はほとんど丸々残してしまいました。。。ごめんなさい<(_ _)>

 ふくれた腹で宿に戻ったら速攻爆睡です。なんだかんだで疲れてるのかなぁ。

さて明日以降のコースはどうしましょ。。。なんとか10,000m達成できるかな?

走行距離:70km
累積標高:1,780m(ここまで 8,900m チョモランマの標高は超えました!)
消費カロリー:3,598kcal